いろいろな話259

 

愉快な友達(仙人入門&狼になるんだ事件)

 さて、前回ご紹介したT君ですが、

その後私も含めクラブの仲間と仲良く大学入試に失敗し浪人生活を余儀なくされました。

これはその頃のお話…



さて、連日予備校に通う我等でしたが、やはり集中力が増すのは深夜当たり。

昼間はどうも乗り切れません。

そこでT君は気分転換のために近所の古本屋さんに行きました。

するとそこにあったのはなんとも怪しげな一冊。

「仙人入門??」

彼が目指していたのは獣医師!

そして当時の憧れの職業はマタギ!
(なんでやねん!)

そのどちらにもとても役立ちそうな一冊のこの本!
(だから、なんでやねん!)

彼は迷わずそれを手に取り買って帰りました。

家に戻りその内容を見ると、なんとまあ驚くことばかり!

受験生のT君には知らなかった秘密の素敵な情報で満ち満ちていました!

「そうか…、瞑想を極めれば食事をせずとも生きて行けるのか…」

「なんと!離れた場所まで気を放って物を動かせるのか!」

「足音を立てずに獣に近づく歩法…?」

「獣の気持ちに同化できれば相手に気づかれないのか!」

これはぜひ習得しないと…


夢中になった彼は、以降この本にのめりこみ仙人の修行に明け暮れることとなるのでした。


とは言うものの、そこは常識ある受験生ですので、

この仙人修行は主に深夜家族が寝静まってから行われることとなりました。

私たちが聞いた話では、大きな百目ロウソクを、離れた場所から気合で炎を揺らしたり、

ぬらしたトイレットペーパーの上を破かないように歩いたり。

また狼と自分を同化させるために(この辺がよく分からん!)、
「俺は狼になるんだ!なるんだ!」と念じながら深夜に夜食を作りつつ瞑想したり。

私たちが「おいおいおい、それはシャレやろう?」とツッコムも、本人はいたってまじめ。

自分で大きなろうそくを作った話や、

足音を消す軽やかなステップの実演、

そして瞑想するあまり、毎晩1時間ほどラーメンを煮込んでどろどろにしてしまっている話

などなどを披露してくれました。


でも皆さん信じれます?

いくらなんでもこういうことに本気で取り組む18歳なんて!



だから私は話半分、適当に聞いていたんですよ。

でもね、

ある日友人のヨシジといっしょにT君の家に遊びに行ったときね、

見ちゃったんですよ!

(・∀・)「大きなメスシリンダーで作られた、大きな大きなロウソクを!」

しかもそれは毎晩使われているのか、すすで黒く汚れてる・・

(・∀・)「本気やったんや!」


驚く私はすかさずT君に、

「お前マジやったんか?!」

すると彼は得意そうに、

「最近な、炎を揺らすところまでできるようになってん♪」


いやはや、恐れ入りました・・・





というわけで、今回もT君のご感想〜♪

そう、青春やったな〜。あの本、どこへいったんやろ。

体中の気を循環させて、へそに集めることによって自然のエネルギーを吸収するのだ。


狼へあこがれたのは、浪人中に読んだ斐田猪之介著「山がたり」シリーズで

「日本狼はまだ生きている!」という話から。

大台ケ原に住もうとおもったもんな〜。

大峰もあって、仙人になれる環境はばっちり!

じつは、このときマタギにもあこがれたんだよね〜。

矢口高雄の同名の漫画には感動したな〜。



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