色々な怪獣


22 ゴジラとは違う!

「ラドン」実はこの怪獣は哀しい。
その哀しさを私が知ったのは、随分と後になってからだ。

「空の大怪獣ラドン」が封切りされたのは、1956年12月26日
私はまだ産まれていない。
私が知るラドンは、常にゴジラの脇役のラド
弱くて、足手まといなラドン

ライダーマンや、ウインダのようなラドン。
だがある冬休み、家のテレビで映画のラドンを初めて見た。

やはりラドンは弱かった。
核実験により巨大化し、目覚めたとしても、

ゴジラならば、ものともしない航空自衛隊の攻撃にたじろぎ、
ゴジラならば蹴散らすであろう戦車隊の砲撃に、悲しげに泣き叫ぶ。


確かに、福岡市街を翼の衝撃波で破壊し尽くすが、
それはゴジラのように、「破壊のための破壊」ではなく、
「逃走のための結果としての破壊」であった。
ここではラドンはゴジラのように「圧倒的な力の象徴」としてではなく、
「悲しい巨大生物」として描かれていた。
そう、ラドンは悲しいまでに生物であった。

仲間の前に現れたもう一匹のラドン。
危険であることは百も承知で、自分の生まれた巣(阿蘇山)に舞い戻る二匹のラドン。
そして、噴火で傷ついた翼を必死で羽ばたかせるラドン。
仲間を見捨てて飛び立てずに、立ち止まるラドン。
やがて、二匹は噴火に飲まれ息絶える。


この弱いラドンを見て、
総天然色の映画のラドンを見て、

私は泣いた!

「なぜ?ラドンは産まれてきたのか?」

「なぜ?ラドンは戻ってきたのか?」

「そしてなぜ?ラドンは逃げなかったのか?」

当時小学生だった私は、その結末に打ちのめされ、
劇中のすばらしい特撮映像に喜ぶことも忘れ…

ひたすら泣いていました。




。・゚・(ノД`)・゚・。




ゴジラ トハ チガウ・・・


ゼンゼン チガウ・・






おまけ

本文ではああ言いましたが、
この映画、哀しいだけではありません!
非常にかっこいい!
「正体不明の飛行物体発見。国籍不明、超音速!」
有名なこのセリフには
体中の毛穴が開き、
総毛立ちます!

実はこの映画
制作費なんと
2億円!(当時!)
だから、特撮については…
はっきり言ってこれ以上のものは知りません。
崩れ落ちる橋大地を駆ける黒い影
戦闘機との高速バトル!
これらは未だに色褪せないどころか、
これを越えるものに
お目 にかかったことすらありません

たかが怪獣映画と思わず、
見てください!




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