色々な怪獣


23 トラウマになった怪獣の話し

怖くて、恐ろしくて、・・・
心の傷になった怪獣はそんなにいない。
でも、この怪獣だけは、
いや、怪獣が登場したエピソードだけは辛かった。


魚怪獣ムルチ
デザインはかっこよく、どっちかというとアッサリした男前。
大好きな怪獣の一つです。

でもエピソードがな〜。

(すべのセリフは私の記憶の中のものですので結構違っているとは思いますが、内容は合ってるはずです。)

ある町に宇宙人であるといわれ、街じゅうの人から迫害を受けているおじさんと少年がいた。
少年は行方不明の父を捜しに田舎から出てきたものの、
見付からず、河原でおじさんと住んでいた。
おじさんは、実はその昔地球に不時着してきた本当の宇宙人(メイツ星人)であった。
彼は、不時着した際自分の宇宙船を地中に埋めて隠し、
丁度その時この地で暴れていた怪獣(ムルチ)を超能力で封じ込めた。
しかしながら、宇宙人のおじさんには、環境破壊で汚された地球の大気は毒であって、
病気になり、体力は限界まで来ていた。
少年はそのおじさんを父代わりに慕い、
おじさんに代わって河原で地中の宇宙船を毎日掘り起こしていた。
そしてある時、街中の人間が河原にやってきて少年を殺そうとした。
止めに入るMATの豪隊員の制止にもかかわらず、銃は放たれた。
その時、おじさんが少年をかばい、変わりに撃たれて死んでしまう。
おじさんが息絶えると同時に復活する怪獣ムルチ!
逃げ惑い、少年をののしる人々。
豪隊員は叫ぶ!
「何を言う!みんなアンタらのせいだろうが〜!」
しかし、彼はウルトラマンへと変身しムルチを倒す。

その後、一人になった少年は地球上のすべての人間に絶望し、
宇宙船でおじさんの星(メイツ星)に行くために、
相変わらず一人河原で穴を掘っている。


どうです?
ヘビイなお話でしょ?
これを私は小学校3年の時に見ました。
結構ね、辛かったですよ・・・・

不思議なことにずっと、ムルチ自身は憶えていましたが、
ストーリーの方はころっと忘れていました。
不思議でしょ?
好きな怪獣の出てくるストーリーなのに・・・

最近やっとその理由がわかりました。
この話し、私はかなり苦手だったのですよ!
嫌で嫌でたまらなくて、
だから再放送時もあえて話をすっ飛ばして対決シーンだけを見て・・・
(これも、暗い雨中の対決で、悲惨でした。)
そう、なかったことにしていたんです。
だから、いつの間にか本当に細部を忘れてしまったんですよね・・
嫌な体験(トラウマなど)は無意識に記憶から消し去られるそうですが、
これってそうかな〜?

あっ!でも今回思い出したおかげで、ちょっとだけ救いのあるシーンも思い出しました。
それは・・・

劇中、パンを買いに行く少年にパン屋の店主はこう言います。
「宇宙人に売るパンはないよ!」
とぼとぼ帰る少年の後を、パン屋のバイトのお姉さんが追いかけ、そしてパンを差し出します。
勝手に売って大丈夫かと心配する少年に、お姉さんはこう言います。
「パン屋がパンを売って何が悪い!誰にも文句は言わせないわよ!」
見ていて、唯一救いのあるシーンでした。



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